滑稽な稲妻の神雷空

ギリシャ神話のゼウスや北欧神話のソーのような稲妻を扱う神々は、ほとんどの神話で非常に強力で威厳があります
しかし、不思議なことに、中国の神話や伝説では稲妻を扱う神である雷公は滑稽で愚かに描かれています 中国の北宋時代に編纂された『太平広記』には、雷空が人間に敗北したり捕らえられたりして恥をかく話がたくさん載っています
最初の話は太平広記に収録された伝記という本の内容の一部です
唐末期の元和年間西暦806~821年頃、現在の中国広東省南部の雷州半島海江県には住民が雷公に仕える祠堂を建て、日照りになるたびに雨を降らせてほしいという祭祀を行う風習がありました また、海江県の住民は決してイシモチと豚肉を一緒に食べませんでしたが、もしそうなら必ず雷が落ちて禁忌を破ったからです

滑稽な稲妻の神雷空


滑稽な稲妻の神雷空ところが、ある日から池の水が干上がってしまうほどひどい日照りになり、住民たちは祠堂に行って雷工に「雨を降らせてください」と丁寧に祭祀を行ったが、雨は全く降らなかった
すると、海江県の住民の中でチンランボンという人が怒り、「祭祀だけ受けて、全く助けてくれないこのような祠堂は何の役にも立たない!」と叫びながら松明を持って祠堂に行って火をつけて焼き、イシモチと豚肉を野原で一緒に食べてタブーを正面から破りました
すると真蘭峰の挑発に腹が立ったのか、突然晴れていた空に雲が立ち込め、雷と雨が降り、雷が真蘭峰に向かって舞い降りた
しかし、真蘭峰はあらかじめ持っていった刀を空中に当てて振り回したのですが、つい雷孔が左太ももを真蘭峰の刀に切られて地面に落ちてしまいました 雷工の顔は熊や豚のようで、頭に角が生えて全身が毛で覆われ、青い羽が背中についていました
雷空が地面に落ちると雲が晴れて雨は止み、真蘭峰はついでに雷空の首をナイフで切って殺そうとしたが、住民たちが「雷空は天の神なのに殺して天罰を受けるのではないか怖い!」と止めて殺せなかった
そうしている間、空から雲が飛んできて雷空を包み込んで再び空に連れ去り、しばらくするとものすごい量の雨が降って海州県の日照りが解決したと伝えています
2つ目の物語は、中国東晋317~420年時代の学者、寛保~336年が書いた本「修身記」に掲載された内容です
梧興地域にチャングという農夫が住んでいましたが、彼が家の外の畑を耕しに行く度に包んで持ってきたご飯が毎日なくなってしまうという不祥事を経験しました それで、ある日チャングがこっそり隠れてご飯の入った袋を遠くから見ていたら、ある大きな蛇がご飯を盗んで食べました
その時になってようやくご飯がなくなった理由に気づいたチャングは、あらかじめ持ってきた窓を持って駆けつけて蛇を刺したが、蛇は地中に掘っておいた穴の中に逃げ出し、「あえて君が私を傷つけるなんて! 私は雷工と親しい間柄なので、彼に頼んであなたに雷を降らせて殺すぞ!」と脅しました
そしてしばらくすると蛇の言う通り雨が降り、チャングの頭上に雷が鳴り、稲妻が舞い上がり、まるで本当に雷が降りようとしているかのように見えました するとチャングは怒って稲妻を見つめながら叫びました
「あの蛇が私のご飯を盗んで食べて、私がその過ちを罰しようと刺したのに、なぜ私が雷に打たなければならないのか稲妻の神だと言ってそんなことも知らないなんて本当に愚かだ! 雷空が私に雷を降らせたら、私が槍で雷空のお腹を刺してしまう!」
すると、それを聞いて雷工が何か気づいたのか雷をチャングではなく穴の中に隠れた蛇に叩きつけ、蛇は死んでしまいました
3つ目の話の出所も受信機ですが、ソジン時代、ヤン·ドファという人が畑を耕しながら働いていたところ、突然空から雨が降って雷が鳴ると「もうすぐ雷が降るから避けないと」と言って桑の木の下に身を移しました
ところが雷は桑の木の下にまでついてきて陽桃花を打ちつけましたが、陽桃花はちょうど持っていた鋤を持ち上げて雷と戦ってしまい、つい雷を折ってしまいました
すると雷は地面に落ち、すぐに正体を現しました その姿は頭が猿のようで、体は毛に覆われた動物のようで、頭には長さ3尺90センチの角がついていて唇は赤く、目は飛び出ていた雷空でした 雷工はヤン·ドファが振り回した鋤に当たり、つい腕の片方が折れていた状況だったそうです
恐ろしい自然災害の一つである雷を治める神である雷空が、このように中国説話で人に敗北したり恥をかかせる役割としてよく登場する理由は、おそらく民衆を対象に広がった小説や演劇で雷空が滑稽に描写され、楽しさを与えた歴史からその原因を探さなければならないようです

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