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(1)子供の頃から父はそうでした。
(2)ワタリガニ鍋を食べる時は、身という身は全部塗って私のスプーンの上に乗せていただいて
(3)いつもあなたはワタリガニが嫌いだと言って、ワタリガニ鍋のスープにご飯を入れておかずと一緒に召し上がりました。
(4)高校の時ある日また賞にワタリガニ鍋が載って疑問に思いました。
(5)お父さんは本当にワタリガニが嫌いなのかな。
(6)肉を塗っているお父さんに、それとなくお父さんも少し食べなさいと言ったら
(7)手を振りながら、私はワタリガニが好きではない出汁で、あなたがたくさん食べる。
(8)うわぁとまた僕のスプーンの上に 身をのせてくださいました。
(9)その時その姿を見て本当に嫌がっているようだと思ってたくさん食べられると思っておいしく食べました。
(10)昨日久しぶりにまたワタリガニ鍋を見ました。
(11)案の定、もう40代近くなる私に肉をつけるためにワタリガニをすくってくれました。
(12)これ以上は申し訳ないので父に申しあげました。お父さん、私も自分のお金を払ってワタリガニを買って食べられるようになったし、これから食べる日も多いからお父さんも食べてくださいと。
(13)父はあまりにも当たり前なら当然の返事をくれました。
(14)アビーはワタリガニが本当に好きじゃない。 私はスープさえあればいいから、あなただけにたくさん食べなさいって。
(15)胸がジーンとしました。それでまた言いました。
(16)ワタリガニが嫌いなのにワタリガニ鍋のスープをどうしてそんなによく召し上がるんですか。もう僕の心配しないで お父さんも召し上がってください。
(17)父は沈黙し、それについて母が私に
(18)おっしゃってくださいました
(19)お前のお父さんは汁なら良才の水も飲む人だよ。
(20)私は突然の予想外の答えにぼうっとし、母は再び私に話してくれました。
(21)お前のお父さんは海産物ならうんざりする人だ、生臭いとか何とか僕がそれでどれだけおかずを考えるのに苦労したか。
(22)それでも幸いスープで作ったらスープは飲んではいるよ。
(23)考えてみたらそうでした。父は魚でも何でも水の中に
(24)すくったものは肉と中身は抜いて私にください。
(25)スープはご本人が召し上がりましたよね。
(26)こんな考えがまとまる時、そっと父が言った。
(27)海産物は生臭いじゃん。
(28)そうです。お父さんは本当にワタリガニが嫌いだったのです。
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